9月8日~9月14日の救急医療週間に合わせて、9月10日(47名)、13日(53名)に当院において「産科救急病院前救護研修会」を実施いたしました。本研修会は、天草広域連合中央消防署からの依頼により、天草地域の救急隊員を対象に開催されたものです。今回の研修では、特に墜落産や車中分娩といった緊急事態に対応するための技術向上を目的とし、現場を想定した実践的なトレーニングを行いました。
研修内容としては、
1.産婦人科 小林克先生の講義
産科救急における基本的な知識を学ぶ講義が行われ、参加者の皆様は、車中分娩の際にどのように対処すべきかの説明も受けられました。消防署から依頼を受けたことで、救急隊員の方々も事前にしっかり予習されており、小林先生の講義を熱心に聴いていらっしゃいました。
2.シミュレーション演習
救急車内での分娩を想定したシミュレーション演習では、母子双方を安全にケアする手順を学びました。狭い救急車内という特殊な環境での演習に、救急隊員の皆様は非常に熱心に取り組み、事前の準備も功を奏して的確な対応を実践されていました。
3.新生児蘇生法の受講
希望者には、新生児蘇生法(NCPR)の講習も実施しました。新生児が生まれた直後の呼吸が安定しない場合に備え、迅速に対処するための手順を学びました。救急隊員の方々も積極的に参加し、今後の現場対応に役立つスキルを習得していただきました。
おわりに 、 今回の「産科救急病院前救護研修会」は、救急医療週間に合わせて実施され、消防署からの依頼によって、救急隊員の皆様に多くご参加いただきました。事前に予習を行っていたことで、実技やディスカッションでも的確な対応ができ、産科救急に対する準備が一層強化されました。今後も、地域の母子医療を守るため、消防署との連携を取っていきたいと思います。皆様のご参加に心より感謝申し上げます。
副看護師長 友尻眞樹子