感染防止対策室 坂本 陽子
令和5年2月21日当院において、2022年度2回目となる感染症学術講演会を開催しました。
今回は、「ヒトT 細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)に関する最近の話題」「新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行に向けて」というテーマで、熊本大学大学院生命科学研究部血液・膠原病・感染症内科学講座の准教授であられる安永純一朗先生と、熊本大学病院感染症対応実践学寄付講座の特任助教授である古田梨愛先生にご講演を頂きました。新型コロナウイルス感染症の第7~8波の影響により度々研修会の予定を変更したにもかかわらず、院外施設からの参加も多くありました。
安永先生のご講義では、西日本(特に九州内)に多いHTLV-1についてでしたが、日本においては母子感染対策により感染者数が減少していること、新規療法の登場により治療の選択肢が増えていることが学べました。
また古田先生の講義では、今後新型コロナウイルス感染症が国の方針で2類感染症相当から5類感染症に移行する予定ですが、あらためて医療従事者として、基本的な感染予防行動の徹底(手指衛生、換気、ワクチン接種)が重要であり、施設内の感染対策としては、①入口対策、②院内・施設内対策、③クラスター対策を継続しながら「コロナと共に生きていかなければならない」ということが学べました。
今後も継続的な講演会開催と共に、院内感染対策に努めていく所存です。