コロナ禍で看護協会の存在が一般市民の方に少しばかり浸透していることと思います。看護協会は「生きるを、ともに、つくる。」をタグライン、ステートメントとしていろんな事業を展開しています。その一環として、看護職員の知識向上を目指すため、看護研究発表会を開催しています。天草支部においては、第36回と長期にわたって継続している発表会です。今回当院から2題発表があり、その様子・発表者の感想をお伝えいたします。
〇「高齢者の術後せん妄予防の看護の実態調査と学習会の評価」大野理恵看護師
手術を受ける高齢者の増加に伴い、それにより術後にせん妄状態になることに対して勉強会を実施し、せん妄と認知症との違いについて改めて理解を深めることができました。また、取り組むことで、日ごろの看護実践の中で、せん妄対策へのスタッフの意識づけができたことや、より一層転倒や点滴ルートの抜去などのリスクに対して、予防的に対応できるようになりました。これからどんどん高齢者が増えます。せん妄と認知症の違いを見極めた、個別性に合わせた看護ができるように頑張っていきます
〇「妊娠・出産包括支援事業導入後の産後うつ予防効果に関する実態調査」濵洲由貴
産後うつ病は虐待のリスクが高いため、予防や早期発見と共に、産後の包括的な支援が必要であり、その事業に取り組んでの報告をしました。この研究に取り組み、早期に産後の褥婦にかかわることが出来るようになったことは、予防効果が高くなることが期待できます。さらに良かったことは、助産師が妊娠期から産褥期までゆっくりと妊産褥婦にかかわる時間を持てたことは、部署全体を看護師が支えてくれたことです。これからも部署全体で、包括支援事業が円滑に行えるように、皆で頑張っていきます。