熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学講座 近藤英治教授をお迎えして4月25日(火)に天草中央総合病院学術講演会が開催されました。
当院で近藤教授に講演していただくのは今回で2回目になり、今回は「今、改めて妊娠高血圧症候群を考える」という演題で講演していただきました。近年、分娩年齢の高年齢化もあり、妊娠前から高血圧を合併しているもしくは妊娠中に高血圧を発症する、妊娠高血圧症候群の妊婦さんが増えてきました。
妊娠高血圧症候群では、母体・胎児ともに大変危険な状態となることがあります。場合によっては妊娠を中断せざるを得ないこともある疾患です。今回の講演では、最近の産科領域での研究や妊娠初期・妊娠前からの血圧コントロールの重要性、また妊娠高血圧症候群の重症化を予測する検査についてわかりやすくお話しいただきました。
妊娠を考える方にとっては、血圧も含めて自分の健康を見直すいいきっかけになったと思います。妊娠初期、妊娠前の高血圧に関してはいかに早い段階で血圧管理していくかが周産期予後にもつながり、今回の講演を通して、改めてその重要性を感じました。母児ともに順調に妊娠が経過していくよう、今回の講演を今後の臨床に生かしていきたいと思います。