診療・各部門
放射線科診療部の主な業務
一般撮影/ 乳房X線撮影/ マンモトーム生検/ パノラマX線撮影/ X線透視検査/ 骨密度測定検査/ CT検査/ MRI検査/ RI検査/ 血管造影/ 放射線治療/ フィルムレス
一般撮影
一般撮影検査(単純X線撮影・レントゲン)は、X線を使って胸部、腹部、骨などの静止画像を得る、最も基本的な放射線検査です。短時間で痛みはなく、外来や救急、健診など幅広い場面で行われます。使用するX線の量は極々微量で、人体に影響があらわれる量ではありません。ただし、妊娠中またはその可能性がある場合は、事前にお知らせください。


乳房X線撮影(マンモグラフィ)
乳房専用のX線撮影で、乳房内の微細な石灰化やしこりなど、早期乳がんの発見に非常に有効な画像検査です。 検査では触診だけではわかりにくい病変を画像化するために、乳房を圧迫して薄く均等な厚みにして検査します。
この際、圧迫による痛みを感じることがありますが、痛みが強い場合は、我慢せずに担当技師に伝えてください。当院では女性の認定技師が撮影を行っております。


マンモトーム生検
乳房にできた病変(疑わしいもの)の組織を針を刺して、一部または全部を取り、 病理組織診断を行う生検のことです。
マンモトーム生検 | 外科的生検 | |
傷痕 | 0.3~0.4cm | 3cm程度 |
縫合 | 不要 | 必要 |
痛み | ほとんどない | 場合によりあり |
変形 | なし | 場合によりあり |
入院 | 不要 | 場合により必要 |
※外科的生検:直接皮膚を切開して組織の一部または全部を取り、組織診断を行う生検 マンモトーム生検についての詳細乳腺疾患の診察、検査、治療の流れ

パノラマX線撮影(パントモグラフィ)
歯科でよく使われるX線検査で、上下の歯列・顎骨・顎関節を広範囲に一度で撮影することができます。歯の本数や根の形、埋伏歯の位置、骨の状態などを俯瞰的に評価でき、初診時のスクリーニングや治療計画の基礎資料として用いられます。


X線透視検査
X線透視検査はX線を連続的に照射してモニター上で体内の動きや位置をリアルタイムに動画で観察する検査です。造影剤(経口・静脈内・局所注入)を併用することで、通常のX線では見えにくい臓器や管の形、動き、通過具合などを描出できます。
主に行っている検査・処置:胃透視・整形外科での骨折や脱臼の整復・子宮卵管造影など。


骨密度測定検査
この検査では、腰椎及び両大腿骨頚部の骨密度(骨量)
を測定します。当院ではDXA(デキサ法)を使用する
ことで骨密度を正確に測定可能です。
検査時間は数分で被ばくも少なく痛みもありません。
骨粗しょう症の診断や治療の経過観察に有用です。

CT検査
CT検査は、X線を使って体の断面(輪切り)画像をコンピューターで再構成し、臓器・血管・骨の状態を詳しく調べる検査です。レントゲンより細かく、短時間で広い範囲を評価でき、頭部の出血、肺炎や肺がん、腹部の腫瘍・炎症、外傷の内出血などの確認に役立ちます。必要に応じて造影剤を腕から注射して、血管や病変をよりはっきり映します。2018年12月に80列MDCTを導入しました。最新の被ばく低減技術が搭載されており、従来のCTと比較して最大で80%程度、平均で30%以上被ばくを減らして撮影を行うことが可能となりました。

MRI検査
MRI検査
MRI(磁気共鳴画像)検査とは、強力な磁石と電波を用いて体内の断層像を画像化する検査です。X線を使用しないため放射線被ばくがなく脳、脊椎、関節、骨盤内の臓器など、骨や軟部組織の病変の診断に優れています。当院では、3.0テスラの超伝導磁石を用い、頭部をはじめ様々な部位の検査を行っています。

核医学検査(RI検査)
シンチグラフィとも呼ばれ、微量の放射性同位元素を含む薬剤(RI)を患者に投与し、体内での薬剤の分布や時間的変化を画像化し、臓器の形態だけでなく機能や代謝を評価する検査です。当院ではSPECT/CT装置を導入し、核医学検査とCT検査を同時に行うことで高精度な画像診断が可能です。
主な検査:骨シンチ、脳血流シンチ、心筋シンチ、甲状腺シンチなど

CT-DSA(16列)
この検査は、血管をカテーテルと呼ばれる管を用いて描出する検査です。 各腫瘍などの診断やコイルでの塞栓術、動脈内薬剤注入などの治療も行っています。 また、CTと併用することで血管造影検査中のCT撮影を可能になり、3D作成もできます。
放射線治療(リニアック)
当院は天草地域で唯一、リニアックによるX線と電子線による外部照射を実施している放射線治療施設です。乳がん、肺がん、婦人科腫瘍、頭頚部腫瘍等の悪性腫瘍のみならず、骨転移やがんによる疼痛和目的まで幅広く放射線治療を行っています。放射線治療外来では、専門医による十分な説明と相談の時間を設けており、患者様が納得して治療に臨めるようサポートしています。また、治療中の副作用についても院内多職種と連携しながら細やかなケアを提供しております。

当院におけるフィルムレス運用について
これまでは、フィルムを使用していましたが、現在は院内の各診察室と病棟で画像を見ることができるようになりました。 よって、一部を除いてフィルムを出す必要がなくなりました。 また、他病院で撮影された画像を持参いただくと再撮影することなく、当院の画像と同じように 閲覧することができるようにしています。
更新日:令和7年10月14日